半導体製造プロセス中においては、均一性に乏しい薄膜層や過剰なストレスは低歩留りまたは低品質に繋がってしまいます。そのため、成膜レートとエッチングレートの均一性と同様に、薄膜のストレスも精密にモニタリングすることで製造コストの削減に繋がります。DektakXTでは設定の簡単な多点自動測定機能により、ウェハ全体における膜厚段差を、 4Å以下の再現性で検証することが出来ます。このようにして得られたデータよりエンジニアは厳密な調整が要求される成膜・エッチングレート、膜厚値、ストレス値を取得することが出来、歩留まり向上に貢献することが出来ます。
ハイブリッド回路の3D測定結果
DektakXTは10nm以下の薄膜が測定可能
自動車、航空機部品、医療素子を含む様々なアプリケーションが存在する産業において、DektakXTは精密加工部品の表面粗さを数値化するルーチン測定には最適な測定機です。例えば、インプラント手術に用いられるヒドロキシアパタイトコーティングの表面粗さは、移植された後の粘着性や機能に大きな影響を与えることが知られています。DektakXTにて表面粗さを測定することにより、所望の結晶成長状態が得られているかどうか、インプラントが要求を満たしているかどうかを迅速に確認することが出来ます。また、Vision64に装備されているPass/Fail機能を用いることで、品質保証部門にてインプラントが品質を満たしているか、または再加工が必要かを容易に特定することも可能となります。
膝部インプラント裏側の表面粗さプロファイル
単結晶または多結晶太陽光パネル上にパターニングされた銀配線において、その連続性は当然として、高さ、幅などの寸法は太陽光パネルの発電効率と強い関係があります。また、銀は高価な材料であり、銀配線のパターニングに使用される量を最小限に管理することも理想的な製造工程に求められています。DektakXTは十分な導電性を持つ銀配線パターンに必要な材料の量を正確に検証するための限界寸法をレポートする”Trace Analysis”ルーチンを備えており、Vision64に組まれているデータ解析レシピと自動測定機能によりこの検証プロセスに大きく貢献することがでます。これらの太陽光パネル上の配線パターンにおける致命的な要素を高精度で測定できるDektakは、太陽光発電市場ではその品質管理において有効な手段として使用されています。
太陽パネル配線の3D測定結果
膝部インプラント裏側の表面粗さプロファイルり導電配線の幅、高さ、面積、アスペクト比が自動的に測定可能であり、効率的に光発電効率を検証できます。
MEMSやマイクロ流路の様に、1mm程度の最大高さをÅレベルの測定再現性で、且つ表面を低触圧で測定することが求められるサンプルには、Dektakは唯一適したスタイラスプロファイラであるといえます。DektakXTには低触圧オプション”Nlite+”を搭載することが出来、繊細な表面の 段差や粗さを正確に、かつダメージを与えることなく測定することが出来ます。この機能はMEMSやマイクロ流路業界の研究者から、部品が仕様通りに作られているかを検証するために必要な測定機として使われています。
Dektakによりマイクロ流路のチャネル深さ、幅、側壁角度が測定できます。